食事の最初と最後には、“いただきます”と“ごちそうさま”を言う人が多いと思います。多くの人が普通にやってる、食事の時の挨拶のマナーですよね?
私もいつもそう言ってから食事します。
でも、世の中には”いただきます”や”ごちそうさま”をいうことに、疑問を感じたり、実際に言わない人がいるようです。中にはちゃんと言う人のことを「何も考えてない人」と断じる意見もありました。
正直驚いたので、”いただきます”や”ごちそうさま”の意味を、改めて調べ直してみたんです。
その結果、やっぱり”いただきます”や”ごちそうさま”をちゃんと言うことが、とっても合理的で、言うのが自然な言葉だなと確信しました!
個人的には、言うか言わないかなんて、議論するようなことでもないことだと思うんですけどね(^^;
というわけで、今回は”いただきます”や”ごちそうさま”の本当の意味を考えた上で、言うべきシチュエーションやタイミングについて考えてみます。
もくじ
いただきます・ごちそうさまの意味
“いただきます”と”ごちそうさま”を言う意味は「食事ができる感謝の気持ちを表現しているんですよ。」と言いますよね。
では、その言葉自体の意味って、何なのでしょうか?
まずは、それから見ていきましょう。
いただきます
“いただきます”は”頂きます”と書きます。”頂く”という言葉自体は、“貰う”の謙譲語ですね。
そして、この”頂く”という言葉には語源があります。
“頂く”という言葉の名詞形は”頂き”とか単に”頂”です。意味は「てっぺん」とか「頭の上」の言葉です。
例えば「山の頂」は、”山のてっぺん”つまり”頂上”のことですよね。「冠を頂く」は、”冠を頭の上に置く”ことなので、冠を被る意味になります。
そして「物を頂く」であれば、“物を頭の上に置く”と解釈できるわけです。実はこれが”頂く”の語源なんです。
昔は目上の人から、物を貰った時には、頭の上に掲げて、感謝を表現するのが礼儀でした。このことから単に”頂く”と言った場合には、“感謝を込めて物を貰う”という意味になったわけです。
食事の時の”いただきます”なら、“食事を感謝して食べさせて貰う”という意味になるわけです。
ごちそうさま
“ごちそうさま”は”ご馳走様”と書きます。”馳走”とは元々は「走り回る」ことや「奔走する」という意味の言葉です。
そして、友人や客の食事の準備のために、”走り回る”ことから、”馳走”という言葉に食事を作ってもてなすという意味が加わりました。
また、”○○様”と最後に付ける様には、その人の状態を丁寧に言い表して、労う意味があります。
例えば”お疲れ様”なら「お疲れになりましたね。(頑張ってくれてありがとう)」という意味になります。”お世話様”なら「(ありがとう、)お世話になりました。」という意味になります。
だから、”ご馳走様”というのは「もてなしのために働いてくれてありがとう」というような意味があるわけです。
このように、両方の言葉の意味が分かると、あることに気付きくと思います。
実は相手がいない時に言うのは変?
“いただきます”も”ごちそうさま”も相手に感謝を伝えるための言葉です。
使うのが食事の時というだけで、“ありがとう”と使い方は、一緒なわけです。
普通、相手がいなければ、感謝を伝えることってありませんよね?
私の場合は、クリスチャンなので、一人の時でも、食事の前には感謝のお祈りをします。でも、これだって、神様という”相手”がいるからです。
自分以外の人と一緒なら、お祈りだけじゃなく、いただきますとごちそうさまも言いますが、一人だけなら、お祈りだけで済ましてしまいます。
“ありがとう”、”いただきます”、”ごちそうさま”も全て、感謝を誰かに伝える言葉なので、一人の時には言わないわけです。
これって、マナー違反とか自己中心とか、そいういう問題じゃなくて、ごくごく自然なことですよね?
このように改めて、両方の言葉の意味を理解すると「言う必要が無い!」って言ってる人って、本当の意味が分かってないからではないかと思うようになりました。
そこで、次は”いただきます”や”ごちそうさま”を言わない人の理由を考えてみます。
言わない人の理由
“いただきます”や”ごちそうさま”を言わない人の気持ちって、言う人にとっては理解が難しいことですよね、
いったいどんな理由があるのか調べてみました。
すると、大きく分けて次の3つの理由のようです。
- 言う必要性を感じない
- 人から強制されるのが嫌
- 一人の時に言うのは変
「そんな文化があるのは日本だけ」「感謝すべき人なんていない」「習慣になってない」など、理由は様々です。とにかく必要無いから言わないという人たちです。
“言えない人間はダメ”とか、”言うように強制された”とか、他人から否定されるような経験が多かった人も、その反発心のためか、否定的な人が多いようです。
一人でする食事の時に言うのは変という理由です。これは既に私も書いた通り、一理ある理由ですね。でも、食事の時に感謝を伝える相手がいないのは、それはそれで不幸な気がします…
調べてみると、単純に重要性が分かってないとか、習慣化されてないなんて人もいました。でも、ほとんどの人はやっぱり、“いただきます”と”ごちそうさま”の重要性を分かってるみたいです。
それにも関わらず、多分、このような正しい意味とか、言うべきタイミングやシチュエーションが分かってないからかもしれませんね。
というわけで、次は”いただきます”や”ごちそうさま”を言うべきタイミングを考えてみます。
いただきますとごちそうさまを言うタイミング
“いただきます”も”ごちそうさま”も、感謝を伝えるための言葉です。
だから、言うべき相手がいないとやっぱり変です。でも、言うべき人がいるなら、逆に積極的に伝えていきたいところです。
というわけで、それぞれを言うべきシチュエーションを考えてみました。
言うべきシチュエーション
言うべきシチュエーションって、やっぱり相手に感謝を伝えるべき時です。
そう考えると、こんな時が考えられます。
- 誰かと一緒に食事する時
- おもてなしを受けている時
- 外食している時は、食事が運ばれてきた時と会計の時
誰かと一緒に食事する時には”いただきます”は「一緒に食事をいただいてくれて、ありがとう」という意味で、”ごちそうさま”は「一緒に食事するために苦労してくれて、ありがとう」という意味で言います。
食事を作ってもてなしてくれているので、”いただきます”と”ごちそうさま”の意味を考えると、最も言うべきシチュエーションです。忘れずに言いましょうね。
外食している時は、食事が運ばれてきた時に、店員さんに向かっていただきますを言います。ごちそうさまは、会計の時に伝えると良いのではないでしょうか?もし、料理が運ばれてきた時に言うのが変だと感じたら、”ありがとうございます”くらいでも良いかもしれません。
感謝を伝えることって、言葉にして伝えるだけで済みます。いくら言っても、損はない言葉ですよね?
変な理屈に惑わされず、どんどん言った方が、絶対得だと思いますよ(^^♪
一人の時でも言った方が良いと思います!
では、一人の時には、言わなくても良いんでしょうか?
既に書いた通り、私は食事の時に、感謝のお祈りをしています。実はそれって、ただ神様に感謝を伝えるだけでなく、今日も健康で、食べるものがある恵みを実感できることでもあるんです。
自分が恵まれていることを再確認できると、何とも言えない幸せな気持ちになります。”いただきます”や”ごちそうさま”を言うことだって同じだと思います。
「何言ってるのか分けわからない」なんて、言う人もいるかもしれませんね。でも、何回言ったって損しないですよね?
ぜひ、一人の時でも、言ってみてくださいね!
まとめ
というわけで、今回は食事をする時の挨拶のマナーである、”いただきます”と”ごちそうさま”の意味を考えてみました。
この記事の内容をまとめておきますね。
- いただきますもごちそうさまも言うべき時に言おう!
誰かと一緒に食事する時は、その人に対して、外食の時には店員さんに対して、”いただきます”と”ごちそうさま”を言うようにします。そして、一人の時でも、恵まれていることに対する幸福を感じるために、積極的に言いましょう!
それぞれの言葉の意味を考えてみると、言っても得しかしないことだと思います。
もし、言わない人を見かけたら、積極的に言うように働きかけてみてくださいね!