マナーに関するサイトを運営していると、世の中の人のマナーに対する考え方も様々だなと感じることがあります。
その中でも気になるのは、マナーを守らない人を、愚か者だと断罪するものです。
何だか世の中全体が、マナー違反する人に対して、不寛容になっているように思えます。でも、本来のマナーって、他人を断罪するためのものじゃないはずです。
マナーってルールとは違います。それにマナーもルールも本来の目的を見失うと、人間関係を破壊する凶悪なものになってしまうんですよ。
皆さんの人生が、もっと豊かで幸せなものになるためにも、マナーとルールの基本的なことを知っておくと良いと思います。
というわけで、今回はマナーとルールの違いを考えてみたいと思います。
もくじ
マナーとルールの違い
マナーとルールの違いを調べてみると、大体はこのような説明がされています。
- マナー
- ルール
守る義務は無く、他人に対する思いやりや温かさを示すもの
守る義務があるもの
確かにそうなんですが、それだけでは両方の本質を理解しているとは、言えないと思います。
では、マナーとルールの本質って何なのでしょうか?
マナーは思いやりである以上に知恵である!
マナーは人間関係を良好で、円滑に保つためのものです。その場にいる人みんなが、気持ち良く過ごすことができるように考えられた、知恵なのです。
名前も知らない初対面の人や、ただすれ違うだけの人との間にも、マナーは存在します。
マナーは守る義務はないものの、人や場所、どれくらいまで守るべきかなどは曖昧です。この曖昧さのせいで、人によって解釈の幅や適用範囲に違いが出て、時にトラブルに発展してしまうこともあるわけです。
なんかこうしてみてみると、マナーって面倒くさいもののように感じちゃうかもしれません。
でも、実はマナーは賢く用いると、人間関係を良好に保つだけにとどまらず、あなたの信用を上げてくれます。
マナーは守る義務が無いからこそ、それを正しく守った時に、その場にいる人みんなの気分が良くなります。そして、あなたの信用も上がります。
何よりも、自分自身の気分も良いものです!
また、マナーはみんなが気分よく過ごすためのものです。だから、ルールで決められていなくても、周りの人のためと思ったら、自分で考えて正しい行動をするべきです。
例えば自然豊かな場所で、ハイキングしている時に、遊歩道を歩きながらタバコを吸うのってどうなんでしょうか?もちろん『遊歩道は禁煙!』なんてルールは無いので、タバコを吸うのは自由です。
でも、綺麗な空気を吸いたいと思っている人にとっては、迷惑極まりない行為ですよね。
このようにマナーは、周りの人を思いやり、その場でどうすべきか自分で考えるものです。
これこそが、マナーが知恵である理由です。マナーは他人を思いやった末に出てくる知恵なんです。マナーは他人のためにあるのではなく、あなたの人生の平和を守り、豊かで幸せにするためにあるものなんです。
知らない人たちに対してマナーを守ることは、大して自分の信用アップにならないかもしれません。でも、たとえちょっとでも、それがどこでプラスになるかは分かりませんよね。
マナーを学んで、それを正しく活用することは、あなたの人生を豊かで幸せなものにします。
ルールは時として愚か!
一方のルールの本質って何なのでしょうか?
実はルールだって、他人を思いやる気持ちが根底にあります。
知らない人同士でも、ルールを守ることで、みんなが気持ち良く過ごすことができます。
そして、ルールには守る義務があるため、マナーよりも優先されるものと勘違いしやすいかもしれません。
でも、時にはマナーの方が優先されることも往々にしてあります。なぜなら、時にルールは愚かで、役に立たないものだからです。
例えばハイキングで登山をして頂上に着きました。頂上には屋外喫煙所があり、タバコを吸いたい人は、そこで吸うようにというルールがあったとします。
でも、頂上で綺麗な空気を楽しみたい人にとっては、迷惑ですよね?
このルールが愚かで迷惑なのは、ルールにしているおかげで、頂上に喫煙者がいる限り、ずっとタバコの煙が漂い、綺麗な空気を楽しめなくなることです。
もし、その場にいる喫煙者全員が『この場所でタバコを吸うと、周りの人に迷惑だな』と思いやることができたら、その場にいる人みんなが気持ち良く過ごすことができるはずです。
これがルールよりもマナーの方が優先される時の例です。
でも、実際に喫煙所があるのに、喫煙者たちに喫煙の自粛を期待するのは、酷ですよね(-_-;)
愚かで役に立たないルールは、その場にいる人みんなを不幸にします。
だから、ルールを押し付けたり、マナーをルールかのように、他人に押し付けるのは、問題が多い行為なんです。
じゃあ、正しいマナーってどういうものなんでしょうか?
正しいマナーって何でしょう?
じゃあ、正しいマナーって何なのでしょうか?
マナーの本質は思いやりというのは、このサイトの理念でもあります。
でも、それだけだと他人のために存在するものであり、自分のためには役に立たないと思っちゃうかもしれませんね。”それだったら、マナーなんて守る必要がない”なんて、乱暴な考え方をする人も出てくるかもしれません。
しかし、既にお伝えした通り、マナーはあなたのためにあります。あなたが、トラブルを避けて、豊かで幸せな人生を過ごすための知恵なんです。
それを踏まえるとマナーを守る時には、次のことを意識するのが大切です。
マナーをルールと混同しない
まず、マナーはルールとは違うものです。
だから、ルールとは明確に分けることが大事です。
具体的にはこんなことを意識すると良いと思います。
- マナーは守る義務が無い
- マナーを守ると自分に良いことがある
マナーは守る義務がありません。だから他人に守るように期待しても、自分が疲れるだけです。
ルールは守ることでイーブン、守らなければ罰があります。マナーは守らなくてもイーブン、守れば自分に良いことがあります。
マナーをルールと混同すると、イライラや不満など、ネガティブな感情に支配されて良いことがありません。
マナーを守ることが目的ではない
分かっていてもいつの間にか忘れてしまうのが、マナーは守るのが目的ではないということです。
マナーは他人の利益にならないのであれば、逆に守らない方が良いものです。
守ることに固執して、他人の迷惑になるようなことをしたり、押し付けたりするのでは、意味がありません。
マナーの本質は思いやりであり、自分や他人の利益になるものだということを忘れないようにしましょう。
というわけで、マナーとルールの本質を色々と考えてきました。これらを踏まえると、マナーとルールの違いって何なのでしょうか?
マナーもルールもあなたの人生を豊かにするもの!
マナーもルールも、人間同士が、気持ち良く過ごすための知恵です。どちらも思いやりに基づいて考えられたものです。
でも、ルールは守る義務があります。他人を思いやる気持ちが、あろうとなかろうと関係ありません。守るのは当然のことなので、誰からも称賛されたりしません。
だから、『ルールは守るもの』です。
しかし、マナーには守る義務がありません。その代わりあなたをトラブルから守り、信用を上げてくれるものです。
だから、『マナーは”あなたを”守るもの』なのです。
マナーはあなたを幸せで豊かにするために存在します!
既にお伝えしている通り、マナーを守ることは義務ではありません。
それでもマナーを守ることで、様々な利益が自分にもたらされます。
『情けは人の為ならず』なんて言いますが『マナーも人の為ならず』なんです!
賢く正しくマナーを守って、どんどんあなたの毎日を豊かで幸せなものにしていってください。
マナーを守らない人を気にするのは損失です!
マナーは守る義務がありません。だから、マナーを守るように期待するのは疲れます。強要するのも、トラブルの元です。
マナーを守らない人は、必ず自分が蒔いた種を刈り取ります。
人のことは気にせず、あなた自身はやるべきことをやって、どんどん毎日を充実させていってください!
まとめ
今回はマナーとルールの違いを考えてみました。
「マナーなんて守る必要が無い!」なんて考える人も問題です。でも、マナーとルールを混同して、他人を断罪することももっと大きな問題を生みます。
マナーとルールは、思いやりの心が根底にあります。でも、マナーの方が、より価値のあるものだと思います。なぜなら両方にはこんな違いがあるからです。
- 『ルールは守るもの』
- 『マナーは”あなたを”守るもの』
多くの人はマナーは、他人を思いやるためのものであり、マナーを守らない人は非常識な人と考えます。良くも悪くも他人のためのものだと、考えている人が多いようです。
でも、マナーはあなたの毎日の幸せな生活を守ってくれるものです。
正しくマナーを活用して、あなたの毎日が素晴らしくなるように願っています!