失敗をした時、約束を破った時、やるべきことをやらなかった時など、人間は様々なミスをします。
その時には、まず謝罪することが大事ですよね。誠実に謝れば、大抵の人は許してくれるものです。
ところが、世の中には素直に謝らずに、言い訳ばかりする人がいませんか?
ちゃんと謝れば許してあげようとも思えるのに、本当にイライラさせられます。
もしかすると、あなたの身の回りにもいるかもしれませんね。
しかし、言い訳ばかりする人って、実は自分に自信が無い人なんです。
このような自分に自信が無い人を怒るのは、実は逆効果なんです!そのような人は、怒れば必ず次も言い訳をしちゃいますよ!
というわけで、今回は言い訳する人の特徴と心理、そして、その対処法を考えます。
もくじ
言い訳をする人の特徴
素直に謝らずに、言い訳をする人には、様々なタイプがいます。
そのような人たちは大体、このうちのどれかの特徴が当てはまるんです。
- 自分に自信がある
- アドバイスを聞かない
- 自分に自信が無い
- 友達がいない
- 自分を守ってくれる人がいない
- 他人に依存的
- リーダーシップが無い
皆さんの周りの言い訳する人は、どうでしょう?
それぞれ、順番に説明しますね。
自分に自信がある
最も分かりやすい特徴は、自信過剰なことです。
自分には非が無いと信じているため、ミスを認めないのです。
いわゆるプライドが高い人ですね…。
アドバイスを聞かない
言い訳しない人の傾向としては、普段から人のアドバイスを聞かない人が多いです。
自分のやり方が正しいと確信しているため、意見に対して聞く耳を持ちません。当然、非を認めることもしません。
これもプライドが高いことと一緒ですね。
自分に自信が無い
自信がある人が言い訳するのは、分かりやすいですよね?
ところが、自信が無い人も言い訳をします。
自信が無くて弱い自分の無能さを理由にして、言い訳をします。
一見すると自分の非を認めているように、感じますが実はそうじゃありません。
このような人は、自分に自信が無いので、これ以上の大変なことから逃れたいのです。
だから、自分が悪いことを認める代わりに、責任から逃れようとします。
友達がいない
信頼できる友達が少ない人も、言い訳をしやすいです。
なぜこんな事が、言い訳と関係があるのか、不思議に感じるかもしれませんね。
言い訳は、自己保身のためにするものです。
もし、相手との十分な信頼関係があれば、言い訳をしなくても、自分の立場が悪くなることはありません。
友達が少ない人は、ただでさえ少ない信頼関係が、これ以上失われないために、言い訳をします。
自分を守ってくれる人がいない
友達が少ないこととも似ていますが、家族や仲間など自分を守ってくれる人がいない人も、言い訳をする傾向が強いです。
そのような人は、人生の全ての困難や試練は、自分で乗り越える必要があります。そのため、自分の非を認めることは、自分の立場を危うくする危険極まりない行為です。
だから、必死で言い訳をして、自分の非を認めることはしません!
他人に依存的
言い訳とは、他人や物事に責任転嫁することです。
他人に依存的な人は、基本的に誰かが、責任を取ってくれると思っています。
そのため、ミスをした時も当然のように、言い訳をします。
リーダーシップが無い
リーダーシップが無い人は、言い訳をします。
リーダーシップとは、目的を達成するために、他人に代わってリスクや責任を取って、行動することです。
その一方で言い訳は、ミスの責任を取らない行為です。
そのため、リーダーシップが無い人は、責任逃れの言い訳をします。
このように良いわけをする人には、色々な特徴があります。
それぞれ、違うタイプに見えるかもしれませんが、実はある共通した心理があるんです。
では、その心理ってどんなものなんでしょうか?
言い訳する人の心理
言い訳をする人って、自己中心でわがままなだけに思えますよね?
でも、心の中では、不安に支配されているんですよ。
では、何がそんなに不安なんでしょうか?
言い訳する人は信頼を失いたくない
言い訳をする真の理由は、自分への信頼が失われることを恐れているからです。
非があることを認めてしまうと、自分の立場や評判が傷付くこと、支援や援助が受けられなくなることを防ぎたいのです。
もちろん、どんな人でも多かれ少なかれ、信頼を失わないように、自分を守る気持ちはあると思います。
しかし、言い訳をする人は、この守る気持ちが強過ぎて、完全ガードの状態です。
ここまで守りを固めなければいけない理由は、ただ一つです。
それはその人にとっての安全な人間関係が存在しないからです。
安全な人間関係とは、自分がどんなに惨めな状態でも、受け入れて大切にしてくれる人との関係のことです。
こんな人が身近にいれば、たとえ世界中の人が、自分から離れていっても、大丈夫という心の余裕が生まれます。信用が無くなっても、大丈夫だという自信があれば、自分を過度に守る必要が無くなるわけです。
じゃあ、なぜ、言い訳をする人には、安全な人間関係が無いのでしょうか?
言い訳をする人のバックグラウンド
言い訳をする人には、人生を通して、自分を守らなくても安全でいられる関係が乏しい傾向があります。
このような人のバックグラウンドで、多いのがこの4つです。
- 厳しい親だった
- 競争ばかりの人生だった
- 甘やかされて育った
親は本来、ありのままの自分を受け入れてくれる、最も重要で安全な人間関係です。しかし、失敗を許さない厳しい親の場合、常に自分を自分で守らなければいけなくなるため、言い訳が多くなります。
競争ではミスが、自分の損失として、自分に跳ね返ってきます。損失を防ぐためには、自分の非を認めないために、言い訳をするようになります。
甘やかしてくれる親は、ある意味最も安全な人間関係のように思えますよね?しかし、失敗やミスをした時には、適度なペナルティが必要です。そのようなペナルティがあっても、受け入れてもらえる関係こそが、本当に安全な関係です。
甘やかされて育った人は、自分を甘やかしてくれる人以外は、危険な関係になってしまいます。だから、自分の非を受け入れずに、他社に責任転嫁します。
いずれにしても言い訳をする人は、“人間関係というものは、基本的には安全なもの!”という感覚が薄いのです。
本来は子供の時に、親や友人との関係の中で、この安全性を学びます。
でも、親との関係のようなものを、他人がどうにかするのは、難しいですよね?
じゃあ、どのように対処すればいいんでしょうか?
言い訳する人の対処法
言い訳する人への対処法の基本は、その人を追い込まないことです。
“自分の信用が失われる”という不安を感じると、言い訳をやめることができません。
だから、不安を感じさせないことが基本になります。
そのために意識した方が良いことを、順番に説明しますね。
安全を保障する
まず、相手に不安を感じさせないようにします。
具体的には次のような事を伝えします。
- 怒ってないこと
- 今後も信頼は変わらないこと
相手への信頼が変わらないことを、冷静に伝えるようにします。
今後のためだと伝える
信頼が変わらないことを伝えたら、”今後のため”という理由で、本当の理由を聞きます。
相手を責めたり、責任を取らせるためではなく、建設的な目的なんだと伝えます。
“みんなのためになることだから”、という言い方をするのがポイントです。
許してチャンスを与える
言い訳せずに潔い態度だったら、その失敗を許して、もう一度チャンスを与えます。
これがとても重要です。
失敗しても、最後は受け入れて、もう一度チャンスが貰えるというメッセージを伝えるわけです。
こうすることで、”この関係は基本的に安全だ!”と認識してもらうわけです。
言い訳されるとイライラして、つい相手を糾弾したくなりますよね?でも、それは逆効果です。
心の守りを解いてもらえるように、安心して正直に話しても大丈夫な関係を、作ることがポイントです。
最初は忍耐が必要ですが、試してみてくださいね。
まとめ
あなたの身の回りの言い訳がましい人も、みんな不安な気持ちから、そうしているんです。
そんな面倒な人たちに必要なのは、安心安全な人間関係です。
そのために必要なことをおさらいしますね。
- 怒ったり糾弾したりしない
- 許してもう一度チャンスを与える
- この関係は基本的に安全だと理解させる
言い訳する人に必要なのは、自分を無条件で受け入れていくれる人との関係です。怒ることは、その人を拒絶することになるので、逆効果です。
最終的に自分の非を認めてミスを改めると約束してくれたら、許してもう一度チャンスを与えます。こうすることで、言い訳をする必要が無いことを理解してもらいます。
ミスをしたり、約束を破ったら、もちろん、適切なペナルティを与えたり、行動を改善してもらうことは必要です。そのような、バタバタがあったとしても、最終的には今までと変わらずに接するようにします。こうすることで、言い訳なんか必要無いという無言のメッセージを伝えます。
こんなことを書いてますが、実際にはとっても難しいと思います。ミスしたのは相手なのに、こっちばかりが謙虚な態度を求められるからです。
一人でやろうとすると、とってもストレスだと思います。そこで、おすすめなのは、チームで取り組むことです。
友人同士、同僚同士でチームになって、言い訳をする困った人の対処の意識合わせをしておくといいですよ(^^)/
言い訳がましい人には、自分だけでストレスを抱えず、みんなで協力して対処してみてくださいね!