最近はすっかりスマートフォンが普及しましたね。スマホに付いてるデジカメは、高性能なので、どこでも良い写真が撮れます。そのせいか、世の中の人たちは、どこに行ってもカシャカシャと写真を撮っています。
でも、中には、写真撮影をしてはいけない場所もたくさんあります。
そのうちの一つが、温泉や銭湯などの公衆浴場です。
多くの人は、“その場にいる人の許可を貰えば良い”とか、“誰もいなければ良い“なんて考えているようです。
でも、これ大きな間違いなんですよ!
知らないで、気軽な気持ちで写真を撮ったりしたら、大変なことになるかもしれませんよ!
というわけで、今回は温泉や銭湯などで写真撮影する時のマナーやルールをお伝えします。
もくじ
公衆浴場での写真撮影は迷惑防止条例に違反する!
温泉で写真撮影する時にマナーを調べていて、驚いたのですが、多くのサイトでは、“浴室内にいる人の許可を得れば良い”とか、“誰もいなければ良い”なんて書いてあります。
でも、これはグレーな行為なんです!なぜなら、これらは迷惑防止条例に抵触する可能性があるからです。
例えば、こちらは東京都の迷惑防止条例の盗撮を禁止する条文の抜粋です。
第5条の2
次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。イ)住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ)公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
※警視庁の迷惑防止条例より
これを読めば分かるように「浴場」で、裸の人を写真機で撮影する行為は、迷惑防止条例に抵触します。
でも、これを読むと「人を撮影しなければ良いんでしょ?」って、思うかもしれませんね。
でも、盗撮行為の定義を読むと、それもグレーな行為だということが分かります。
盗撮とは、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置することです。
これを読むと、“正当な理由がない”、“人を羞恥させる”ということがポイントだと分かります。“同性だったら良いだろう”と思いがちですが、相手が同性であっても、カメラを向けられたら“著しく羞恥する”人は、いるのではないでしょうか?
さらに、実際に撮影していなくても、カメラを人に向けたり、設置したりすることも、盗撮行為と定義されています。
例えば、スマホを持って、浴場に入ったら、それは“設置した”、“人に差し向けた”と取られかねない行為です。たとえ「人を撮影する目的じゃありません」って、言い訳しても、それを証明することは難しいと思います。
このように、温泉や銭湯にスマホを持ち込むこと自体、かなりグレーな行為です。もっと言うなら、脱衣所にスマホを持ち込んだ時点で、盗撮を疑われかねないということです。
でも「ちゃんとその場にいる人全員に許可を貰えば良いんでしょ?」って思うかもしれませんね。確かにそうすれば、問題無いでしょう。
しかし、普通の人の感覚なら、スマホを持ってる人が、浴場にいるだけで不快で嫌な気持ちになると思います。
もし、私が「写真を撮っても良いですか?」って聞かれたとしたら「こっちに向けなければ良いですよ」みたいな条件付きでOKすると思います。余程、自分の体に自信がある人じゃなければ、恐らく多くの人は、私と同じ感覚ではないかと思います。
写真を撮りたい場所には、大抵は誰か人間がいますよね?そうなると、実際には写真撮影なんて、不可能だと考えるべきです。
このように、人が入浴中の温泉や銭湯で写真撮影をするのは、実質的に不可能です。
じゃあ、誰も人がいなければ良いのかと言うと、そうではありません。
人がいなければ良いは通用しない!
朝一番や深夜だったら、誰もいない場合はあります。それだったら、誰にも迷惑にならないと思うかもしれません。
でも、もう一度条文を思い出してください。
盗撮は“裸の人を撮影する目的で、写真機やその他の機器を、設置する行為”が含まれています。
たとえ人がいなかったとしても、後から入ってくる人を、撮影する目的だと、疑われる可能性は十分あります。
浴場内にスマホを持ち込んでいることが、施設側にバレた場合、盗撮目的じゃないと証明することは困難だと思います。
何も知らずに気軽に写真を撮ることは、迷惑防止条例に抵触する可能性がある、とってもリスキーな行為だということが、お分かりいただけたでしょうか?
しかし、それでもどうしても写真を撮りたければどうすれば良いでしょうか?
どうしても撮りたければ許可を貰う
それでも、写真を撮りたければ、施設側に事前に許可を貰うしかないでしょう。
当然、断られたり、条件を付けられる場合があると思います。そのような場合は、素直に指示に従いましょう。
許可が出たとしても、通常は、混雑している時間帯などを、避けるようにお願いされることが多いはずです。
許可を貰えば良いっていっても、実際には浴場内の写真撮影の許可を貰うのは、かなり面倒です。
そこまでして、写真を撮りたい理由が無ければ、最初から浴場の中で写真を撮ろうなんて、考えない方が良いと思います。
くれぐれも気軽な気持ちで、浴場内にスマホやデジカメなんて、持ち込まないようにしてくださいね!
まとめ
というわけで、今回は温泉や銭湯における写真撮影のマナーを紹介しました。
実は公衆浴場で写真撮影する行為は、迷惑防止条例違反に限りなく近い行為です。これは”マナー”なんて、レベルではない話です。
もう一度、今回の内容をおさらいしておきます。
- 温泉や銭湯にはカメラ機能のある機器を持ち込まない
- 浴場内で写真を撮る時には、その場にいる人に許可を貰う
- 写真を撮りたい時には、事前に施設に許可を貰う
浴場内で写真を撮る行為は、迷惑防止条例に触れる可能性が高い行為です。迷惑に感じる人が多い行為なので、気軽にスマホなんかを、持ち込まないように注意しましょう。
その場にいる人に許可を貰えば、もちろんOKです。それでも、あまり気持ち良く思われない行為ですし、実際には断られる可能性も高いでしょう。公衆浴場での写真撮影は、事実上無理だと考えるべきです。
一番良いのは、事前に施設に許可を貰うことです。しかし、これも断られたり、”空いてる時ならOK”のような条件を付けられる可能性が高いです。そこまでして、写真を撮りたいのでなければ、公衆浴場で写真を撮ろうなんて考えない方が良いと思います。
このように、温泉や銭湯で、写真を撮るのは、誰も得をしない行為です。
記念に写真を撮りたい気持ちも分かりますが、そこは我慢して、入浴だけを楽しむようにしてくださいね!
他にも、温泉や銭湯には知らないと、トラブルになりかねないマナーがいっぱいです。
この記事では、様々なマナーを紹介しているので、ぜひご覧になってくださいね(^^)/